Research

講師

渋谷里紗(医学博士)

Risa Ebina-Shibuya

研究分野

肺の微小環境と免疫応答、分子腫瘍学、がん免疫学、翻訳制御機構

研究テーマ

肺癌における翻訳制御異常と腫瘍微小環境の相互作用
T細胞疲弊化の分子基盤解明と翻訳制御を介した治療戦略

所属学会

日本内科学会(総合内科専門医)
日本呼吸器学会(呼吸器専門医)
日本免疫学会
日本肺癌学会
日本癌学会

研究概要

肺は外界と直接に接する特殊な環境を持ち、さらに肺癌組織における低酸素、慢性炎症、免疫抑制性細胞などの多様な因子が、肺癌微小環境の形成と肺癌の病態の多様性に影響しています。tRNAはタンパク質合成の鍵となる分子であり、その化学的修飾は翻訳の効率や精度を精緻に制御しています。このtRNA修飾の異常が、肺癌の進展や免疫チェックポイント阻害剤に対する抵抗性、さらにはT細胞の機能低下に関与している可能性が示されています。
私は、tRNA修飾とそれによる翻訳制御に着目し、肺の微小環境における癌細胞と免疫細胞の相互作用、そして肺癌病態の多様性を分子レベルで解明しています。

肺癌の翻訳制御異常と腫瘍微小環境・病態多様性の解析

  • 非小細胞肺癌を中心に、肺癌細胞におけるtRNA修飾の異常や翻訳動態の包括的解析を起点とし、肺癌微小環境と癌細胞の増殖能・転移能・免疫回避能との関連を明らかにすることを目指しています。

T細胞の翻訳制御と疲弊化メカニズムの解明

  • 腫瘍に浸潤しているT細胞におけるtRNA修飾と翻訳の変動を解析し、肺癌微小環境下での機能低下や疲弊化の分子基盤を明らかにします。また、翻訳の制御を標的としてT細胞機能を再活性化することで、新たな治療法の開発を目指しています。

これらの知見を基盤に、tRNA修飾酵素や翻訳経路を標的とした新規肺癌治療法の開発を推進し、病態の多様性を踏まえた個別化治療の実現を目指しています。

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